おすすめの電動アシスト自転車・人気モデルの比較・選び方や疑問点など、現役自転車店スタッフがあなたの電動アシスト自転車選びをサポートします!
2015年9月13日
実は電動アシスト自転車のアシスト力はメーカーが具体的な数字を公表していません。ですから私たちユーザー側が細かく具体的に知る事はできないのです。
なんとも不便なことですが、電動アシスト自転車のアシスト力はスピードやこぐ人の脚力によって細かく変わってくるので、数字で表すのは難しいのかもしれませんね。
電動アシスト自転車のアシスト力の上限は、法律で人がこぐ力の2倍までと制限されています。そしてこぐ力は人によって違うので、アシストするパワーもこぐ人によって変わって来るのです。
例えばAさんの力が1だとアシスト力は2まで、Bさんの力が2だとアシスト力は4まで、となるわけです。さらに力が3のCさんであればアシスト力は6までですね。
さてここでAさんとCさんを見比べてください。そして、ある坂道を楽に登れる力を「3」だと仮定しましょう。
非力なAさんは自分の力1とアシスト力2を足して最大「3」のパワーを出すことができます。それに対してCさんは元々自分の力で「3」のパワーを持っています。果たしてCさんにはこれ以上アシストが必要でしょうか?必要ないですよね。
法律ではCさんには6までアシストするパワーを出すことができますが、出す必要がないのでメーカーはそこまでパワーを出すようには作っていません。
パワーを大きくすればするほど走行可能な距離は減ってしまいます。ですから必要のないパワーを極力出さずに出来るだけ長く走行できるようにメーカーは電動アシスト自転車を作っているのです。
再びAさんとCさんを見てみましょう。普段1の力しかないAさんがアシストの力2を借りて3のパワーを出し、自力では登れない坂道を登る事ができました。Aさんは「電動アシスト自転車のパワーってすごいなあ」と感心すると思います。
一方、元々3の力を出せるパワフルなCさんがいつもと同じように力を出して坂道を登ってみたらどうでしょう。最近の電動アシスト自転車は賢いので、Cさんにはこれ以上パワーが必要ないと判断してアシストしてくれません。「あれ、この電動アシスト自転車は全くパワーが出ないな」とCさんはきっと思うでしょう。
この例えは極端な例え方ですが、実際にもこれと似たようなことは起こります。そしてその感じ方はAさんとCさんのように人によっても違いますし、モデルによっても変わってきます。
アシスト力は人によって感じ方も違い、メーカーからも詳細な数字が公表されていませんが、おおよその傾向というものはわかります。特にわかりやすいのはブリヂストンとヤマハです。
ブリヂストンとヤマハはアシスト力を数字ではなく☆の数で表現しています。全てのモデルの中で☆4が最も多く、スタンダードなタイプや子供乗せモデルも☆4です。スポーツタイプやシティ車タイプは☆3が多く、最もアシスト力の高い☆6は実用車とスタンダードタイプの最上位モデル、ブリヂストンならアルベルトシリーズくらいです。
パナソニックの場合はブリヂストンやヤマハのようにわかりやすい表示はありませんが、タフパワーアシストやらくらくドライブユニットという機能がついているものが、より強いアシスト力を発揮します。パナソニックの場合もやはりスポーツタイプにはそれらの機能がなく、両方ついているのは最上位モデルくらいでしょうか。
メーカーが数字を公表していないのと、人によって感じ方が変わってくるのでアシスト力を比較することは大変難しいですが・・・中国産の激安電動アシスト自転車の中には、肝心の発進時や坂道でアシストしないという物もあるそうです。
でもブリヂストン・ヤマハ・パナソニックのモデルであればまずそのようなことはありませんので、ほとんどの方が一定以上の満足感は必ず得られると思います!
その中でもさらにパワフルな物をお求めの方は上記のおおよその傾向を目安にしてください。