おすすめの電動アシスト自転車・人気モデルの比較・選び方や疑問点など、現役自転車店スタッフがあなたの電動アシスト自転車選びをサポートします!
2016年6月4日
電動アシスト自転車とよく似た物に、フル電動自転車という物があります。
電動アシスト自転車とフル電動自転車。名前も似ていてややこしいし見た目もそっくりで区別がつきにくいですが、この2つは中身は全く違うので注意が必要です。
電動アシスト自転車はあくまでも電動モーターの力で『アシスト』する『自転車』です。通常の自転車がベースになっているので、運転する人がペダルを漕がない限り進むことはありません。
それに対してフル電動自転車は漕がなくても進むことができます。こういったタイプの物は自転車は自転車でも本来は『原動機付自転車』(いわゆる原付き)と呼ばれる物に分類されなければいけません。
本来は原付きですから公道を走るためにはナンバープレートを付けてヘルメットを被る必要があります。
その他にも原動機付自転車として公道を走るための条件をいくつか満たさなければなりません。しかしそれも満たしていない商品がほとんどです。
そして何より原動機付自転車に乗るには運転免許証が必要です。免許証がなくても乗れる通常の自転車と決定的に違う点です。
もちろん免許証を取得していない人が公道で乗れば道交法違反です。免許証を取得していても原動機付自転車としての条件を満たしていないと違法になります。
中には稀に原動機付自転車としての保安部品を追加して整備しナンバープレートも取得して乗っている人もいますが、そういった人は本当にごく稀です。残念なことにフル電動自転車に乗っているほとんどの人が違法というのが現状です。
フル電動自転車はそもそも公道で走ることを前提に作られていないので、安全性も怪しいものです。通常の自転車のような安全基準(強度やブレーキの効き具合等)を満たしていない可能性もあります。
そういったことも踏まえてあえてフル電動自転車を買う人もいますが、やはり私はおすすめしません。違法というのもありますが安全性が不明瞭ですし、まずまともな自転車屋であれば修理などにも対応してくれません。
通販等で安く売っているので思わず買ってしまうという人も多いですが、いざ壊れた時に困っている人もたくさん見てきました。
電動アシスト自転車はフル電動とは違い、あくまでも漕ぐ人の力をアシストする乗り物です。もちろん合法ですからお子様からお年寄りまで安心して乗れる乗り物です。(お子様の場合は中学生くらいからがおすすめです)
悪質な店舗ではフル電動を違法だとは言わずにあたかも電動アシスト自転車のように説明している場合もあります。
どのように見分けたら良いか分からないという方は国内メーカーのヤマハ、ブリヂストン、パナソニックの中から選んでください。
もちろんそれ以外にも安心なメーカーはありますが、この3つのメーカーであればまず間違いがありませんし、ほとんどの自転車屋で修理にも対応できるのでおすすめです。